ふるさと大分は原発被害を許さない!
 ~天災は止められないが、原発災害は止められる~

2016年4月14日、16日と連続して熊本・大分を襲った震度7の巨大地震。やがて南海トラフ地震が起きると想定されていますが、日本最大の活断層と言われる中央構造線も動く可能性のあることを専門家は指摘しています。その中央構造線からわずか5㎞しか離れていないところに位置する伊方原発3号機は2016年8月12日に再稼働されました。(現在は定期検査のため停止している)

大分県から直近で45㎞しか離れていない伊方原発でひとたび苛酷事故が起これば、豊後水道や瀬戸内海は「死の海」となり、風向き次第で大分県も深刻な放射能汚染に見舞われます。大分県は原発災害の“被害地元”となることが予想されるのです。

大分と同じく”被害地元”となる滋賀県の住民が申し立てた仮処分裁判で、大津地裁は稼働していた高浜原発(福井県)の運転差し止めを命じました。

私たちは「放射能被害から大分県民の生命と暮らしを守る」ために、大分地方裁判所に伊方原発の運転差し止めを求める訴訟を起こしました。

この裁判は

①伊方原発3号機が再稼働すると危険なので速やかに止める仮処分命令を求める裁判(1年以内に判決)と、
②伊方原発2号機・3号機の運転差し止めの本訴訟の裁判(3年~5年で地裁判決)です。

①は3号機の再稼働が迫っているため、申立人数名で2016年7月に先行して提訴しました。
②は2016年9月28日に第1次原告団(264名)が伊方2、3号機の運転差し止めを求める訴訟を大分地裁に起こし、2017年5月11日には第2次原告団(114名)が追加提訴(原告総数378名になる)しました。 現在、第3次原告を募集しています。(2017年 記)

続き

① は計11回の審尋をもって2018年5月24日に結審。申立てより2年3カ月後の2018年9月28日に 大分地裁は住民側申立てを却下。高裁へ即時抗告するも1年半以上動きなく、その間の状況から本訴への影響を考慮し、2020年6月15日に取り下げました。
② は2016年11月17日より仮処分と並行して行われました。①の結審した2018年5月24日、第3次原告団(136名)が追加提訴、原告総数514名に。2019年7月18日、第4次原告団(55名)が追加提訴、以降、原告総数569名で闘いました。
27回の口頭弁論を重ね、2023年6月15日に結審。2024年3月7日、敗訴。即時抗告。控訴人は計276名。コロナ禍、裁判長の交代もありましたが、期間は7年5カ月に及び、その間逝去された原告も少なくありません。
舞台は福岡地裁へ移り、12月16日に第1回控訴審が始まります。傍聴をよろしくお願いします。
なお、対象のうち2号機は2018年5月23日に運転終了、2020年10月7日に原子力規制委員会から廃止措置計画の認可、同年12月23日の伊方町の了解をもって、対象からは除外となりました。(2024年9月15日 記)

 
共同代表からのメッセージ

原告団共同代表
松本文六
3.11福島原発事故は繰り返させない。
しかし、政治は原発を止められない。
だから、私たちは裁判を通して脱原発を獲ち取る。

弁護団共同代表
徳田靖之
熊本・大分地震を経験した私たちは、震度7の地震が、今後も私たちの身近で起こりうることを身をもって感じています。
伊方原発の差止を求めることは、大分県民としての責務です。

応援団共同代表
宇都宮陽子
今を生きる子ども達は、私たちの「未来」。
いのちを生み出す女として、いのちを育む母として、「未来に」にいのちを脅かす原発を手渡すことはさせない。
 
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